油断禁物!サンゴと自分を守りながらシュノーケリングを楽しもう
石垣島ナビゲーター Kay
20年前に初めて旅行で石垣島を訪れて以来、島の魅力に取りつかれる。年2~4回ほどの石垣島旅行を20年間継続。2020年移住してBlueOceanResortを建設してリゾート運営に挑戦。 旅行者目線で石垣島を語らせたら最高レベルの経験値を持っています。ぜひ捕獲して島の魅力を奪い取ってください。
みなさんこんにちは。ブルーオーシャンリゾート石垣島オーナー 兼 石垣島ナビゲーターKayです。
投稿日の今日3月5日は語呂合わせでサンゴの日。(ちなみに昨日3月4日は沖縄伝統楽器の【三線(さんしん)の日】でした)
沖縄県のテレビ局はもちろん、石垣島島内のマリンレジャー施設や宿泊施設が一斉にSNSのネタとしてサンゴの日をレポートしています。
どの報道やレポートをみてもサンゴの保全の重要性をレポートしていますし、当館にご宿泊いただくほとんどのお客様もサンゴの保全と必要性には関心を持ってくださっています。
よってブルーオーシャンリゾート石垣島からは逆の視点でサンゴから自分たちを守る必要性と私の体験をレポートしたいとおもいます。
今からのお話は昨年、私がシュノーケリング中にサンゴから凶悪?な被害を受けた?実話です。みなさんは同じ被害に合わないように気を付けてくださいね。
珊瑚は動物、毒を持っている
まず知っていただきたいこと。それはサンゴは動物の仲間ということ。刺胞動物といってイソギンチャクやクラゲの仲間となります。この刺胞動物はとても小さな触手を持っていて、この触手が毒を持っています。
多くのサンゴの場合は毒といっても非常に弱く人体には無害な場合が多く、ふれてもなんとなくねちゃっとする粘液が肌についたと感じる程度で泳ぎながら海水で洗い流せは無害のままに終わります。
シュノーケリングでの注意事項
一般的にシュノーケリング中の注意事項として一番はライフジャケットなどでの浮力の確保を言われますが、ほかにもたくさんの注意事項があります。
サンゴ礁に囲まれたシークレットビーチでサンゴを守りながら安全にシュノーケリングを楽しむには下記の鉄則はぜひ守ってほしいところです。
1.潮の流れに逆らって泳ぐ
まず潮の流れる方向に注意してエントリーポイントから流れの上流に向かって泳ぐこと。そうすれば疲れたときや想定外の強い流れに流されても安全に戻れます。石垣島ではシュノーケリング中に離岸流に流される事故が毎年起きていますが、多くは危険ポイントを知らず、潮の流れを気にしていなかったり、サンゴ礁のリーフ外に出て泳いでいる場合に発生します。
2.水深のある場所と時間帯で楽しむ
サンゴ礁のリーフ内は干潮時に極めて浅くなります。大潮の干潮時はサンゴが水面より上に来ることもしばしば。浅すぎる場所でのシュノーケリングはサンゴや岩に体をぶつて怪我につながるのと、サンゴを折って破壊する為、サンゴ保全の意味でも禁止事項です。
3.なるべく物に直接手で触らない
オニヒトデなどの有毒生物や知らない生物はもちろん、岩や海藻に擬態した危険生物もいます。
4.肌の露出は最小限にする
可愛い水着で熱帯魚と写真!と行きたいところですが、紫外線や珊瑚から肌を守るためにも、ウエットスーツや、レギンス、ラッシュガードなど着用し肌を露出せず日焼け対策は十分に行うことをおすすめしています。
油断した結果…襲いかかる悲劇
その日は少しだけ波が高かったのですが十分安全にシュノーケリングが楽しめる晴れた気持ちの良い夏の海のコンディションでした。
私はいつも島民っぽく黒く焼けた肌を出しながら、短パン+Tシャツのスタイルでお客様と一緒にシュノーケリングを楽しんでいたのが本当に油断でした。
いつも通りお客様と一緒にサンゴ礁内でのシュノーケリングを楽しんでいた最中に不意の大波におされてサンゴで両足に軽い擦り傷を負ってしまいました。
悲劇は翌日から始まります。
まず、寝ていても目が覚めるほどの強烈な痒みが傷周辺から発生しました。蚊に刺されるのとは比べ物になりません。
次に傷口から膿が出て微量の出血が続きました。皮膚科で強力なステロイドの塗り薬を処方されましたが痒みも止まりません。
これが一か月以上続きました。そして一年近くたった今も一部は肌が変色し黒っぽいシミとして残っています。
痒みの正体はサンゴ皮膚炎
後に調べて知ったのですが、これを【サンゴ皮膚炎】というそうです。
ダイビングやシュノーケリング中にサンゴを触った手やグローブで、船や陸上に上がったときに顔をこすったりするとヒリヒリしたり軽い発疹が出ることがあるのは知っていましたが
こんな強烈な痒みが続くことがあるのは知りませんでした。事故といってよいレベルの被害でお客様には絶対に体験してほしくない思いです。
サンゴ皮膚炎の予防方法
シュノーケリング中のサンゴ皮膚炎を防ぐ事はとても簡単です。
- ラッシュガードやレギンスなどで両手、両足を露出させずにカードすること。これは日焼け対策やクラゲ予防にもつながります。
- 潮の流れや波が穏やかな日の満潮時や潮だまりなどの十分に水深があるタイミングでシュノーケリングを楽しむこと。こちらはサンゴの保全にもつながります。
石垣島を訪れる総てのみなさま、シュノーケリングの際は綺麗なサンゴ礁の写真と楽しい思い出だけを持ち帰って、悲惨な痒みをお土産に持ち帰らないよう、サンゴ皮膚炎には気を付けてくださいね。
記事内の写真は全て、ブルーオーシャンリゾートが誇る「海のテラス」で撮影したものです。
ご来館の際は、ぜひ、綺麗な魚たちに会いに海のテラスへお越しください。
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