吹通川マングローブ

石垣島マングローブ林|観察ポイントとおすすめスポット3選

mangrove

ダイナミックな自然に囲まれる!石垣島のマングローブスポット

神秘の森、マングローブ林。

主に亜熱帯域に生息するマングローブは、なんと沖縄で見ることができるのです。特に、石垣島で見られるマングローブは、たこの足のような根っこが特徴。「マングローブ」と聞いて真っ先にイメージされるマングローブそのものです。

脈々と根をのばすマングローブの群生林はまさにジャングル。
日本とは思えない、石垣島のマングローブの絶景があなたを感動で包みます。

沖縄・石垣島を訪れたなら、石垣島観光ではずせない絶景「マングローブ林」を見に行きましょう!

そもそもマングローブとは?

実は「マングローブ」という名前の植物はありません。

「マングローブ」とは、海水と淡水(川の水)が混ざり合う「汽水域(きすいいき)」に生える植物の「総称」。例えるなら「高山植物」のような、植物全体を表す言葉です。

日本国内でマングローブを見ることができるのは沖縄県と鹿児島県の一部のみ。沖縄県で見られるマングローブとしては、ヤエヤマヒルギ・オヒルギ・メヒルギ・ヒルギモドキ・ヒルギダマシ・マヤプシキ・ニッパヤシの7種が分布しています。そのなかで石垣島において見られるマングローブは「ヤエヤマヒルギ」。熱帯の森を思わせるタコの足のような根っこが特徴です。

石垣島のマングローブは生命力がすごい

石垣島のマングローブ、「ヤエヤマヒルギ」。ヒルギは「漂木」と書き、文字通り川に落ちた苗木が漂流して下流に流れ、そこでまた根を張り、大きくなって林を為すことから名付けられたと言われています。

淡水と海水が混ざり合う河口域は、植物にとって過酷な生育環境です。河口域は根を張るのに不安定な砂地。潮が満ちれば海水にさらされたり、川の水にさらされたり。海からは波の影響も受けます。さらに熱帯域特有の台風にも耐えなければいけません。

そんな過酷な環境でも生きていけるように、マングローブ「ヤエヤマヒルギ」の根っこは複雑な形状をしています。地面は泥が多く、酸素はあまり含まれていません。だから、酸素を多く取り入れるために、音がタコのように地上に出ているのです。

普通の土地に生えている植物ならば、海水などの塩分がある所では枯れてしまいます。ではなぜ、マングローブの植物たちは海水の中で生きていけるのでしょうか。それは根から取り込んだ塩分を濾過して薄め、さらに塩分を体の外に出す働きも持っているからなのです。

脈々と伸びる根っこはまさに生命力の象徴。「石垣島観光でパワースポットを訪れたい!」と思っている方にはマングローブ林がおすすめ。

葉っぱも見どころ!石垣島のマングローブ

元気だけれども、黄色い葉をもつマングローブ

石垣島でマングローブ林を見るなら、葉っぱにもご注目。石垣のマングローブ「ヤエヤマヒルギ」の葉っぱには、枝ごとに黄色い葉が一枚あります。

通常は、植物に塩水をかけたら枯れてしまいますね。やはりヤエヤマヒルギにとっても、できれば真水が欲しいもの。そのためヤエヤマヒルギは塩分をできるだけ通さないフィルター作用を持っています。

フィルター作用で残ってしまった塩分は、さらに枝ごとに一枚の葉にためていきます。石垣のマングローブ「ヤエヤマヒルギ」は塩分をためて黄色くなった葉を落葉させることで、樹の中の塩分濃度を調整しているのです。

石垣島のマングローブ「ヤエヤマヒルギ」で黄色い葉っぱを見つけたら、葉の断面をちょっとなめてみては。海水のほのかな塩分を感じられますよ。

石垣島のマングローブ林を訪れたら可愛い生き物も探してみよう

石垣島のマングローブは生き物たちのゆりかごと言われています。

それはマングローブの根が幼魚や小魚、小エビの隠れ家となっているから。マングローブから落ちた葉を餌とする甲殻類もいます。またマングローブの根が海岸の侵食を防ぐことでサンゴ礁の生態も保護されています。このように、石垣島のマングローブは亜熱帯地域の生き物たちを守っている重要な役割を担っているのです。

吹通川マングローブカニ
片方だけの大きなハサミで、おいでおいでとまさに潮を招いているようです

生き物たちが豊かに暮らす石垣島のマングローブ林は生き物の観察も楽しいスポット。

マングローブの生えている干潟では、シオマネキのような小さなカニやミナミトビハゼ(とんとんみー)も生息。シオマネキは足音がするとスルスルッと穴に隠れてしまいますが、じっと待っているとまた穴から出てきます。ぜひ間近で、そっと観察してみてくださいね。

石垣島のおすすめマングローブスポットはココ!

石垣島のおすすめマングローブスポット①
吹通川のマングローブ林

吹通川マングローブ看板
吹通川マングローブは、石垣島の北部に位置します。
川平湾の観光と一緒にドライブがおすすめ。
吹通川マングローブ
気軽に間近でマングローブに出会えます

石垣島観光でドライブがてらに立ち寄りやすいのが「吹通川(ふきどうがわ)」。

石垣島の北部に位置する吹通川のマングローブ林は、「吹通川ヒルギ群落」の名でも親しまれています。石垣市の天然記念物にも指定されている観光スポット。

カヌーなどを必要とせず、駐車場から歩いてすぐの場所でマングローブ(ヤエヤマヒルギ)を間近で見ることができるため、子どもから大人まで楽しめます。フォトスポットとしても魅力的。吹通川を訪れるときは干潮の前後がねらい目。満潮時はシオマネキやトビハゼが川の中となり見られません。

また、一番潮が引いた時を狙って橋をくぐっての反対側の海岸の散策がお勧めです。砂浜に描かれた波の模様は、まさに自然のアート作品です。

場所:沖縄県石垣市野底1215-1
石垣空港からのアクセス:レンタカー・タクシーで20分

吹通川マングローブ子供旅
子供と一緒にマングローブ林や生き物観察を楽しめます

石垣島のおすすめマングローブスポット②
名蔵アンパルのマングローブ林

石垣島の市内から車で20分の名蔵湾(なぐらわん)。こちらは数多くの水鳥が越冬のために訪れる場所として、ラムサール条約にも登録されています。

名蔵アンパルは、干潮の時間帯には干潟に済む生き物たちをたくさん観察することができるため、干潟ツアーの名所でもあります。夕日を楽しむのもおすすめ。石垣島で一番の夕日ポイントはここ名蔵湾です。

名蔵アンパル夕陽
名蔵アンパルの夕陽

ここ名蔵アンパルのマングローブ林では、海とマングローブを守るため、マングローブの植樹を間近で見ることができます。大切に育てられている、苗の状態のマングローブを間近でみると、その小さな姿により一層、守ってあげたいという思いが強くなります。

名蔵アンパルで植樹されているマングローブ苗
名蔵アンパルで植樹されているマングローブ苗
1本1本添え木をされていて、丁寧に育てられています。
名蔵アンパルマングローブ植樹
名蔵アンパルで植樹されて、育てられたマングローブ

「名蔵アンパルガイドブック」では名蔵アンパルに生育する動植物を詳しくご紹介。こちらは石垣市役所内の市民保健部環境課にて入手可能です。

場所:沖縄県石垣市名蔵
石垣空港からのアクセス:レンタカー・タクシーで25分

名蔵アンパルマングローブ
名蔵アンパルで、美しくたくましいマングローブが育つ日が楽しみです

石垣島のおすすめマングローブスポット③
宮良川のマングローブ(ヒルギ林)

石垣島の宮良川には石垣島で最も大きな河口があります。宮良川に広がる大きなマングローブ林はまさにジャングル!車をとめて、マングローブ林を歩く事もできます。南ぬ島石垣空港からもっとも近いヒルギ林で、市内に向かう道の途中にあります。旅の最初や最後など、ドライブがてらに寄るのがおすすめ。

場所:沖縄県石垣市宮良
石垣空港からのアクセス:レンタカー・タクシーで15分

石垣島のマングローブ林でリフレッシュ

石垣島のマングローブ林は植物と生き物の楽園。親子で気軽に楽しめるところが人気です。家族、カップル、夫婦、一人旅、すべての旅行者におすすめのスポット。フォトジェニックな写真を撮りたい方にもぴったりです。

石垣島観光といえば、ダイビングやシュノーケリングなど、マリンアクティビティが人気ですが、沖縄ならではの大自然に触れられるマングローブ林観光は欠かせません!石垣島を訪れたなら、ぜひマングローブ林観光を楽しんでくださいね!

参考文献: 沖縄丸ごと大百科1 沖縄の自然 ポプラ社 2005年3月発行

空室状況ご確認

以下のフォームより、空室状況をご確認いただけます。

※6歳以下の添い寝のお子様は2名まで定員に含まれません。