散策ベストシーズン到来!日誌から生まれた「11月の小さな探検」
みなさん、こんにちは!ブルーオーシャンリゾートのすーさんです。
11月の石垣島は、北風が心地よく吹き始め、暑すぎず寒すぎない「散策のベストシーズン」を迎えています。
このガイドは、私が日々の仕事の中で「あっ!」と心ときめいた瞬間を書き留めている、いわばスタッフ日誌から生まれたものです。専門家ではないけれど、毎日この土地で過ごしているからこそ気づける、新鮮な発見と感動を皆さんと共有したくて、ペン(キーボード?)をとりました。
ヴィラでの滞在が、ふと足元に目を向け、これまで見過ごしていたかもしれない小さな自然の営みに気づく、そんな素敵なきっかけになれば、これ以上嬉しいことはありません。
それでは、私と一緒に、ヴィラの小さな探検に出かけましょう!
1. 緑の宝物たち(植物編)
まずは、ヴィラの景観を美しく彩ってくれる、個性豊かな植物たちをご紹介します。ただそこに在るだけでなく、私たちの毎日の仕事や、食いしん坊なヤギたちとのドラマに深く関わっている、愛すべき緑の仲間たちです。
月桃(ゲットウ)の実 | 秋に色づく南国の恵み、時々ヤギのおやつ

🔍 特徴・生態: 南国らしいこの植物の魅力は、なんといっても鮮やかなオレンジ色に輝く実。見ているだけで元気がもらえます。収穫して乾燥させていくと、だんだんと落ち着いた「くすみカラー」に変化していくのですが、そのアンティークのような風合いもまた、味わい深くて大好きなんです。
⚠️ 注意点・豆知識: 乾燥した実はプレゼントやフラワーアレンジメントの装飾にするとアクセントになりとってもかわいいです。また、お茶として飲むことも可能でポリフェノールが赤ワインの34倍なんだとか。葉から抽出するお茶とは色味も異なり、うっすらピンクに色づきます。血糖値低下や便秘解消、ダイエット効果が期待できますが、飲みすぎるとお腹が緩くなってしまうので要注意!多くてもカップ3杯くらいまででやめておきましょう。
❤️ 人(スタッフ)との関わり: 先日収穫した可愛いオレンジ色の種を、お客様へのささやかなプレゼントにしようと計画していました。その計画を日誌に書いた直後、オーナーがぽつりと一言。「あれ、干してあったの?」…嫌な予感は的中しました。「さっきユイマールたちがポリポリ美味しそうに食べていたよ」とのこと。無残にも枝一本を残して姿を消した種たち。日誌にはこう書きました。「(プレゼントは)お渡しできなかったらお察しください」。すみません、犯人はヤギたちです。
タビビトノキの種 | 11月の発見!オーナーの実験が生んだ、空色の宝石

🔍 特徴・生態: 大きな扇のような葉が特徴で、「オオギバショウ(扇芭蕉)」という別名も持っています。名前の通りバナナの仲間(バナナは別名:実芭蕉といいます)で、種が入った鞘(さや)が開く様子は、まさにバナナの皮が豪快に「バカッ!」と裂けたような、ユニークな形をしています。
⚠️ 注意点・豆知識: お土産屋さんでは花のように加工されて売られていることもありますが、この植物の本当の宝石は、その「種」にあります。息をのむほど美しい、鮮やかな空色をしているんです。面白いことに、この青色は種そのものではなく、種をふんわりと纏っている繊維の色なんですよ(ピーナッツでいうところの薄皮みたいなものです)。あえて目立つ色にして、鳥たちに食べてもらい遠くに運んでもらうという生存戦略らしいのですが、人間界では食欲減退の色、鳥たちには美味しそうに見えるのでしょうか?
❤️ 人(スタッフ)との関わり: この美しい種との出会いは、オーナーの素朴な疑問から始まりました。「木を切り倒してしまった後でも、種はちゃんと開くんだろうか?」。この実験が見事に成功し、切り取った実から現れたのは、本当に綺麗な青い種でした。日々の仕事の中に、こんな美しい発見が隠れているなんて。だから、ヴィラの庭の手入れはいつもワクワクするんです。
植物たちの力強い生命力に触れた後は、ヴィラを賑やかにしてくれる生き物たちに会いに行きましょう。
2. 島の生き物たち(動物・昆虫編)
ヴィラの敷地内を歩いていると、本当にたくさんの生き物たちに出会えます。頼れる(?)除草隊のヤギたちから、庭にひょっこり現れる平和な訪問者、そして夜の闇を彩る小さな光まで。ここでは、そんな個性豊かな島の仲間たちをご紹介します。
ヤギたち | 食いしん坊な除草隊、ときどきトラブルメーカー

🔍 特徴・生態: ユイ、マール、ティーダ、ラヴィの4頭は、ヴィラの草を食べてくれる大切なスタッフであり、除草隊です。それぞれ個性が強く、気分屋のユイ、倒木にも果敢に挑む特攻隊長のマール、、マイペースなラヴィ、そしてセマルハコガメくんをビビらせてしまうティーダなど、毎日見ていても飽きることがありません。
⚠️ 注意点・豆知識: 彼らの旺盛すぎる食欲は、時に私たちを困らせることも。お客様へのプレゼントになるはずだった月桃の種を食べてしまった事件は記憶に新しいですが、一方で、台風で倒れた木が道を塞いでしまった時には、1時間もかけて葉をムシャムシャと食べ尽くし、道を切り開いてくれる頼もしい一面もあります。
❤️ 人(スタッフ)との関わり: 道を切り開いてくれた彼らの働きに、私たちは思わずこう日誌に書きました。「昨日の月桃の件は不問にしましょう」。プレゼントを台無しにするお茶目なトラブルメーカーでありながら、いざという時には頼りになる最高のパートナー。愛憎半ば…いえ、やっぱり愛すべき家族の一員です。
セマルハコガメ | 天然記念物がくる庭。アリにもハチにも動じない平和な訪問者

🔍 特徴・生態: 時々、ヴィラの庭にふらりと遊びに来てくれるお客様です。正面から見たお顔がとってもキュートで、私たちを和ませてくれます。体にアリが這っていても、背中にハチが止まっても全く動じない、究極のマイペース。その落ち着きぶりは見習いたいほどです。
⚠️ 注意点・豆知識: そんな泰然自若(落ち着いて物事に動じないさま)とした彼が、唯一ビクビクしていた相手がいました。それはなんと、ヤギ小屋からやってきた食いしん坊の「かいじゅう」…そう、ティーダでした。どうやら、カメくんがいた場所においしそうな葉っぱがあったらしく、彼がいるのも気にせずに大進行。自然界の力関係(?)が垣間見えるようで、思わずクスッと笑ってしまいました。
カメ君目線で撮影したデータがあるので、後日ショート動画公開します。
❤️ 人(スタッフ)との関わり: のんびりしたカメと、食いしん坊のかいじゅう・ティーダが同じ空間にいる。そんな光景は、まさに「平和な島の日常」そのものです。私たちはその様子をただ温かく見守っています。お客様にも、ぜひこの何気ないけれど心安らぐ島の時間を感じていただけたら嬉しいです。
オオシママドボタル | 波音と共演する、秋の地面のイルミネーション

🔍 特徴・生態: 11月頃のヴィラの夜は、特別なイルミネーションに包まれます。空をふわりと舞う成虫の光はもちろん、地面では幼虫たちがまるでクリスマスの飾りのように、賑やかに光を放っているんです。足元に広がる小さな光の粒たちは、心をほっこりさせてくれます。
⚠️ 注意点・豆知識: 飛んでいるホタルの姿を写真に収めるのは、至難の業。だからこそ、「飛ぶホタルを見られるのは、来島した方の特権かもしれません」。その儚くも美しい光は、ぜひご自身の目で、心に焼き付けてください。
❤️ 人(スタッフ)との関わり: 「蛍が見れる場所、波の音が聴こえる場所、虫の音が聴こえる場所」。それぞれを満たす場所はあれど、この3つが揃うことは、とても少ないのではないかと思います。ヴィラでは、この奇跡の共演を五感で味わうことができます。都会の喧騒を忘れ、自然が奏でるシンフォニーに耳を澄ます。これ以上ない、贅沢な夜の過ごし方だと思いませんか?
ヘビの抜け殻 | 会いたくないけど、そこにいる証

🔍 特徴・生態: 先日、ヤギ小屋の近くで、見事なヘビの抜け殻を発見しました。頭の部分まできれいに残っていて、その完全な形には少し感動すら覚えました。主のいない置き土産でしたが、彼らがこの島で確かに生きている証です。
⚠️ 注意点・豆知識: 実際の姿を見ることは「年に1度会うか会わないか」というほど稀ですが、彼らも島の住民です。お客様の安全のためにも、これだけはお伝えさせてください。「夜道と雑草エリアに足を踏い入れるのは避けるのが吉」です。お互いのテリトリーを守りながら、穏やかに過ごしましょう。
❤️ 人(スタッフ)との関わり: 私自身も正直驚きました。苦手な方もいらっしゃるかもしれませんね。それでもご紹介したのは、日誌に書いた通り「人生で初めてマジマジと見る抜け殻だったので記録してみました」という、私たちの素直な発見があったからです。こんなドキッとする出会いも、島の自然の一部なのです。
さて、ヴィラの小さな探検もそろそろ終わりです。
日常に隠れた、贅沢な時間
このガイドでご紹介できたのは、石垣島の自然のほんの一部分にすぎません。
日々、どうすれば島の魅力が伝わるだろうか、楽しんでもらえるだろうかと、頭を悩ませながら(時に「これ面白いかな?」と行き詰まりながら!)綴っているのが、このガイドの元になった日誌です。
「お客様にお届けする情報は【楽しんでもらえるものでありたい】」という想いは一つですが、その道のりは試行錯誤の連続。オーナーの実験や、ヤギにプレゼントを食べられてしまった失敗談も、そんな日々から生まれた、私たちにとっての宝物なんです。
忙しい日常から少しだけ離れ、心のアンテナを広げてみてください。風に揺れる葉の音、遠くから聞こえる波の音、足元で光る小さな命。普段は見過ごしてしまうような風景の中にこそ、心が豊かになる発見が隠されています。
ここ Blue Ocean Resort での滞在が、皆さんにとって心に残る発見に満ちた「贅沢な時間」となることを、心から願っています。
またいつでも、島の自然に会いに来てくださいね。
【執筆者:すーさん (「さん」までが名前です。お気軽に「すーさん」と呼び捨てでお声がけください)】

島暮らし5年目の好奇心人間
ヤギとアオリイカ(釣る・見る・食べる、全部好き)を愛してやまないリゾートスタッフ。
「気になったら、やってみる」がモットー。
ヤギの爪切り、釣り、魚捌き、動画制作、草刈り… 気づいたらブルーオーシャンリゾートの何でも屋でした。
お客様に石垣島の「ちょうどいい」をお届けすることが、私の使命です。
現地でお会いできる日を、楽しみにしています。
前回のブログはこちら:
石垣島の10月|夏の名残と雨の気配が交差する季節

